結局HIPHOPとは何なのか。ラップだけだと思っていませんか?
現在ブームが来ているHIPHOPですが、恐らくあなたが考えているヒップホップは間違えている可能性が高いです!
ヒップホップというとどうもラップだけを想像する方が多いのですが、実はヒップホップは4つの要素からなる奥深いカルチャーです。ラップはあくまでその4つのうちの1つでしかありません。
今回はそんな奥深いカルチャー、ヒップホップを簡単に解説していきます。ヒップホップの定義は非常に難しいのですがこの記事でざっくりとでも理解してもらえると嬉しいです。
HIPHOP4大要素
結論からいきます。HIPHOPは「ラップ」「DJ」「ブレイキン(ブレイクダンス)」「グラフィティ」の4つから成り立つカルチャーです。それぞれについて詳しく解説していきます。
ラップ
誰もが最も想像しやすいHIPHOP要素なのではないでしょうか。ライムと呼ばれる韻を踏む歌い方などが特徴ですね。最近ではシティポップっぽい曲調のものも増えてきましたが、僕はオートチューンなどがかかっていない方が好きです。
DJ
DJとはヒップホップの音楽やビートを流す機材を扱うことを指します。この辺は少し曖昧なので僕も断言はできないのですが、流すだけでなくビートを作ることなども大きくDJと呼ぶこともあります。
ブレイクダンス
そしてブレイクダンスです。ブレイキンなどとも呼ばれますがざっくり言うとダンスですね。ブレイクダンスに関しても専門ではないので、断言はしづらいのですが逆立ちをしたりジャンプをしたりなど激しいアクションが入っているものがブレイクダンスの印象が強いですね。
一度だけブレイクダンスのイベントに行ったことがありますが、フリースタイルがものすごくカッコよかったです。
グラフィティ
そして最後、僕が大好きなグラフィティです。こちらもざっくり言うと街に描いてある落書きです。グラフィティライターと呼ばれる行為者がいて、その人たちが夜な夜な人の目を盗んで描いています。
HIPHOP4大要素のなかで唯一の違法行為になるので、他とは少し雰囲気が違う傾向があります。
HIPHOPの基準
冒頭でも述べた通りHIPHOPは正確には音楽ジャンルではありません。カルチャーの総称になります。
例えば最も代表的なラップを例に解説します。よく流行っているHIPHOPの音楽に対し、「あの音楽は全然HIPHOPじゃない」などの表現を言う人がいます。僕も最初聞いた時は「なんで?あれはジャンルとしてはHIPHOPじゃないの?」と不思議がっていたのですが最近少しずつ分かってきました。
HIPHOPはそのアーティストのバックボーンや経歴、プロップス(HIPHOP界隈での名声みたいなもの)、それらを含めてのHIPHOPなのです。つまり全くバックボーンも何もないただの素人がいきなりラップっぽい音楽をしてもそれはHIPHOPとして認めてもらうのは難しいでしょう。
グラフィティの場合はもっと分かりやすいです。グラフィティはあくまでもリスクを背負って街に描くことをグラフィティと言います。そこには捕まるかどうかの危険もあれば、グラフィティライター同士の揉め事もあり、色々な負の面が存在します。それらを経験してそれでも街に描くことがグラフィティです。それらをせずにキャンバスにだけグラフィティっぽいものを描くことはグラフィティ、及びにHIPHOPとは絶対に言えません。
少しHIPHOPの雰囲気が分かってきたでしょうか?
なんて言っている僕自身もこうして記事を書いているだけで実際にHIPHOPカルチャーの中心にいるラッパーやDJ、ブレイクダンサーやグラフィティライターではないので偉そうに語ることは出来ないんですけどね、、、。
HIPHOPの流行による誤った知識
近年のHIPHOPカルチャー及びにストリートカルチャーの流行に伴って、誤った知識も溢れかえっているように感じます。
代表例を少し紹介します。
バトルMC
フリースタイルダンジョンなどの影響もありラップで言えばラップバトルが非常に流行っています。即興、フリースタイルでラップをするラッパーは非常にカッコいいですよね。
しかし本来はラッパーは音源(自分の楽曲)を作り、その音源で名前を上げることがラッパーとしての姿であるといったような風潮があります。バトルはあくまでその音源の宣伝のためといった感じですね。ラップバトルの大流行でそこが今逆転しており、リスナーもそこを理解していない人が多くなったように思います。有名なラッパーとして、音源に力を入れているラッパーより先にバトルMCの名前が上がると少し違和感があります。今がどんな状況かは分かりませんし、断言はできないのですが、本来は音源を作るラッパーがイケているということは少し知っていて欲しいです。
グラフィティライターとグラフィティっぽいものを描くアーティスト
最も見られるのがこの勘違いです。グラフィティライターとグラフィティっぽいものを描くアーティストは全然違います。先ほども軽く述べたのですがグラフィティはあくまでも、リスクを背負い街に描くという一連の流れにあります。もちろん違法行為になるので、否定的な意見の方が多いのは百も承知です。しかしそうした批判も含めてこれがグラフィティというカルチャーなんです。
こうしたリスクや批判を経ずに、キャンバスやTシャツにビジュアルだけグラフィティっぽいものを描いた作品をグラフィティとして売っているのを見ると、「?」となります。そこにはグラフィティの魅力は1つもありません。犯罪行為を助長しているわけではなく、カルチャーに対するリスペクトがあまりにも無さ過ぎると思っています。
グラフィティに関してはこちらの記事で詳しく解説しているのでぜひ読んでください!
【グラフィティとは】マニアが徹底解説!意味や種類・目的とは【ストリートアート】
正しい知識でHIPHOPを楽しもう
最近ではHIPHOP、ストリートのファッションも非常に流行っています。HIPHOPという文化の中身を知らないで着ているのは少し悲しい気がします。せっかくファッションからでもそのカルチャーに足を踏み入れたのなら、正しい知識で楽しんでもらいたいと思っています!
自分もまだまだ勉強中の身ですが、随時記事更新していくのでぜひ一緒に楽しんでいきましょう!
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